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タイでの製造を行う上でのワンポイント注意点

One-point Note for Production in Thailand

現地法人社長の抜擢に関して

これから、新規に進出するに当って、誰を現地法人の社長に据えるかがとても重要です。と、言うのもこれから、進出しても売上を大きく伸ばす事が可能ですが、 その為には、現地法人社長に大きな権限を与えなければ「絵に描いた餅」になってしまうでしょう。実際、5万円以上は、本社決済と言う会社がありますが、 果たしてこれでスピーディーな業務が出来るでしょうか?

となれば、現法社長 には、
1. 社長自ら陣頭指揮を取る
2. 社長の後継者(ご子息)などに全権代理として派遣する
3. 社内の有能な若手を大抜擢して大胆に権限移譲する

このどれかしかありませんが、まさか、本社の社長が自ら出てしまった場合、日本を誰が見るのか?と言った話になってしまうので現実的には難しいでしょう。2番目のケースでは、 実際に、ベトナムで20代の社長の息子が現法社長として上手く行っているケースなどを知っていますが、上手い具合に日本で帝王学を積んだ息子がいればそれも良いでしょうが、 そうでない場合は、社員の中から選ばなくてはなりません。

その場合、どうしても経験豊富な部長・役員クラスの人材が赴任する事が多いですが、なるべく若くてフットワークの軽い、つまり、必死で新規開拓営業が出来るような30代の 若手を大抜擢する様な人事が出来ると会社は大きく伸びます。そして、大きく伸びた暁には、論功行賞で報いてあげる事が出来れば、きっとやる気を出す事でしょう。それに、失敗をしても、 その時は、社長が現地に出張って抑えれば良いので、思い切りが大事かと思います。

そして、タイで成功したら、次はインドや、タイプラスワンと言われるミャンマー、ラオス、カンボジアを攻める際の総大将として重用できます。 タイの工場は、生産工場としてだけではなく、人材育成の道場としての役割を担うのが、将来の発展に繋がるでしょう。

あらゆるコストを削減しても、タイ人の優秀な工場長、
工場長代理を高給で雇用すべし

タイの現法を立ち上げる際に、社内のトップ3、MD(マネージング・ダイレクター:社長)、FM(ファクトリー・マネージャ:工場長)、GM(ジェネラル・マネージャ) の全てを日本から派遣された日本人で固めるもの一つの手であるが、例えば、工場長に優秀なタイ人を当てると工場が円滑に機能するだけでなく、タイ人同士の不満や、 製造現場での問題点を理解して解決してくれるなど、もっとタイ人のエリートを利用する事を考えると良いだろう。そして、そう言ったエリートはタイ社会の中に多くいる。 (但し、学歴だけの見かけだけのエリートを間違えて採用しないように!)そう言った人たちを上手く採用できれば、営業と生産現場と言う柱の一つを固める事が出来る。

実際、TMT(トヨタ・モーター・タイランド)の副社長はタイ人であるし、中小企業であっても工場長にタイ人を抜擢して成功してる会社もある。
但し、一つ注意しておきたいのだが、優秀なタイ人工場長を雇おうと思ったら、給与を惜しんではならない。日本人と同等に出すべきだ。(日本人と同等に出したとしても、 日本から駐在してくる見えないあらゆる経費を考えたら得だとわかるだろう)

タイに工場を作ると言う事はタイ人とタイ社会の中で生きなければならないと言う事だ。査察だ何だと、勝手に工場に入ってきて袖の下を要求する連中が来た時にどうするか? 現法社長だけで、治めるのは難しくは無いだろうか?それを考えたら、タイ人の強力なバックアップを得ていれば、製造時にも、不測の事態にもきっと力を貸してくれる事だろう。

貸し工場でイニシャルコストを抑えるか、思い切って土地を購入し、
工場を建設するか?

タイに進出するにあたって自社で土地を買って(タイは製造業では土地を購入できる)、建設をするか?それとも、貸し工場で行くかは非常に悩ましいところである。そこで、ひとつの目安であるが、 タイでは通常貸し工場のレンタル期間は3年であるが、契約を更新して10年を超える場合は、買ってしまった方が得だと言われている。 また、10tクレーンやホイストなどの設備を工場内に導入する場合や、耐荷重強化の工事をする場合、通常は、平米あたり2、3トンの耐荷重であるが、例えば、平米あたり10t欲しい場合など、 工事費用が掛かる場合、つまり設備投資が多額の場合などでは、土地を購入し自社建設の場合がオトクであると言える。
また、貸し工場の場合、例えば、耐荷重の強化の工事など、基本的にスペックを強化する様な工事の場合、転居し、違い企業が入居する際にも特に障害にはならないはずであるが、 基本的に現状復帰義務を負う為に後から高くつく場合もあるので注意が必要である。 (稀にであるが、後から入る企業がピットを掘るなどの場合にその費用負担を求められる事がある)

タイの工場は、更新の際に家賃が大幅に上がると行った事がないので、そう言った意味では計画が立て易くはあるが、折角、土地の取得が可能であるので、 中小企業にありがちな先ずはレンタル工場でと言った固定概念を捨ててF/Sに望まれる事をオススメする。(※2011年の大洪水の際にレンタル工場の場合で、 保険にしっかり入っていたケースでは、やっぱりレンタル工場の方がイザという時に比較的簡単に転居出来るメリットがあったので、レンタル工場では災害時に大きなメリットがあった)

購入のメリットばかり述べたが、デメリットとしては、イニシャルコストの増加、立ち上げまでに約1年掛かる事から時間的なメリット、そして、先ほども例に上げた地政学的なリスクもある。

貸し工場の価格に差がないのは何故か?

タイの貸し工場と工場用地の関係であるが、貸し工場の場合、あまり価格差は無い。これは筆者自身も不思議に感じているのだが、例えば、アマタナコン工業団地の土地の価格が1ライ750万バーツで、 へマラート・イースタンシーボード工業団地の価格が1ライ390万バーツであるが(1ライは1,600平米)、貸し工場の価格はそこまでの価格差はない。アマタナコン工業団地で、210バーツ/平米 (250バーツの物件などもあり)、へマラート・イースタンシーボード工業団地の貸し工場で200バーツ/平米(物件により若干の価格差有り)である。土地の値段を考えると、 アマタナコンが200バーツなら、ヘマラートが100バーツでなくては、若しくは、へマラートが200バーツならばアマタナコンは400バーツでなければおかしいはずが、そこまでの価格差は無い。 勿論、全体の土地代金の占める割合が低い訳ではないので、もう少し価格差がでても良いのかと思うが、そこまではないので、賃貸の場合は、土地の価格が高い工業団地の方がお得であると言える。 ただ、客先との距離の関係や、物流を考えると価格だけで選べないのが実際であるが、予備知識として覚えておくと良いだろう。
(※土地価格は、2015年1月現在のレートによる)

お得な工業団地や物件はあるのか?

残念ながらお得な物件はありません。例えば、2011年に大洪水で被災したアユタヤ地域の工業団地やその工場は、洪水被災地域であるから土地の値段は安いだろうと思われるが、 実際には、洪水前の価格と比べて殆ど安くなっておらず、下がっても5%程度である。洪水被害により東部に移転した企業が、アユタヤ地域の工場や土地を売りに出すケースもあるが、 筆者の知る限りでは、お得な物件は殆どありません。大抵は、買った価格相当で売りたいとか、若干の値引きは考えるが、と言ったお話はありますが、2割引いて、3割引いて叩き売り、 といった話は殆どありません。ですので、現在では東部地域に人気が集中しております。

今後の展開ですが、アユタヤ地域の洪水を抑えようと数千億バーツのメガプロジェクト総合治水対策がインラック政権の際に行われる予定でしたが、憲法裁判所の違憲判決が出て、 クーデターにより失脚した事により当面、治水対策が行われなくなりました。治水工事が完了すれば、2011年の様な大洪水は防げるのですが、よれに寄って、 またアユタヤ地域の活況が戻ってくる事が期待されていますが、何時に成るのかはわかりません。

タイは今後も2011年の様な大洪水は起こるのか?

起こります。これは確実に言える事ですが、タイでは海抜が0~2Mの地域が多くあり、特にバンコク周辺は何時でも洪水が起こる可能性があります。実際、あれほど大規模な洪水は稀だとしても、 小さいスケールの洪水は毎年起こっています。そして、そこに豪雨と人災が加わると2011年の様な大洪水になってしまいます。しかも、今後は、アユタヤ地域では損害保険が掛けられない為、 一度、洪水に見舞われると今度は誰も補償してくれず終わりです。


ちなみに、それ以外の地域でも洪水に度々襲われておりますので、以前、洪水に合わなかったとしても油断は出来ません。また、工場は浸水しなくても、幹線道路が浸水する事はよくあり、 物流網が遮断されたり、ワーカーが出勤出来ない事態になってしまえば、生産はストップします。タイはこういったリスクと隣合わせなので、リスクがある事を承知でタイに進出する覚悟が必要です。

タイの政治混乱に関して

2014年6月にタイのプラユット陸軍司令官がクーデターによりインラック政権が完全に失脚した。(2014年5月7日にタイの憲法裁判所から憲法違反として首相の座から失脚している)また、 今回の軍事クーデター以前にも黄色シャツによる空港封鎖、赤シャツ騒動、前回、2006年の軍事クーデターなどタイでの政変は枚挙に暇がない。

そう聞くと、隣国カンボジアのポルポトの内戦を思い浮かべてしまう方も居るかと思うが、近年では余り流血沙汰に成る事は少ない。(実際、邦人で犠牲になったのはドンパチしている最中に 現場に取材に行ったカメラマンだけである。犠牲になられた方には残念だが、騒動の最中に行かなければ被害に遭う事も無い)

また、流石に発砲騒ぎの際には、各社休業にしていたが、それ以外では、通常通り営業しており製造業への影響は少ない。2014年6月のクーデターでも製造業が製造出来ない事態になると 実体経済への影響が大きい為(例えば、自動車の半分を輸出しているなど貿易立国なので)、そこに対して問題が出るような事はしないし、逆にタイの商工会議所などに経済政策に関して 意見交換を行うと言った対応ぶりである。(実体経済が落ち込むと、それこそ国民からの支持を失いかねないのでそれに関してはセンシティブである)

タイで交通手段に関して

タイでは交通手段としては、自動車での移動しかなく、電車は都心部のみ走っているだけで、工場(地方)に行くとなると車しか移動手段がなくなってしまう。 よく日本から初めてタイに進出を考えているお客さんから「アマタナコーン工業団地へはどの電車で行けば良いのでしょうか?」と聞かれたりするが、残念ながらタイでは日本の様に電車網が発達しておらず、 例えば、前述のアマタナコーン工業団地へどうしても電車で行きたい場合、チョンブリーの駅まで電車(ディーゼル機関車)で移動し、そこから車でアマタナコーン工業団地に戻る という方法を取らないとならない。車で直に移動した場合、車で移動の場合は1時間程度であるのに対して、電車の場合は、先ず、フォアランポーン駅(バンコク駅)に移動して、電車を待ち、 電車に乗り込んで、チョンブリー駅に着いてからまた車で戻る。と、4時間くらい掛かってしまう。これでは仕事どころではないので、もっぱら移動手段としては車になる。

他にも長距離路線バスと言う方法もあるが、バス待ちや乗り換えの時間を考えると、アマタナコーン工業団地への場合、1.5~2時間掛かってしまうので時間がもったいない。 となると、自動車をレンタルかリース、又は購入し移動する事になる。なお、最近では、工場勤務のスタッフは乗り合いで移動して、その後、車は営業車として利用するなど、 以前は完全に一人一台運転手付きであったが通勤でシェアしているケースも多い。いずれにせよ、工業団地への移動は車になる。

運転手に関して

タイでは日本から派遣されてきた駐在員は車で移動する事が多いが、その場合、運転手に運転を任せる事が殆どである。何故かと言うとタイでは交通ルールがあってなきが如しで、 日本と比べると運転マナーが非常に悪い。割り込みは当たり前で、赤信号になっても交差点に突っ込むし、地方では飛ばす飛ばす。それにウインカーは出さずに、 3車線道路で一番左の車線から右の車線に移動したり、高速道路ではブレーキを踏みまくるので、流れに乗って巡航したくてもそれが出来ず、非常に疲れる。 勿論、高速道路でも強引に割り込みをしてくるのは当たり前である。

そんな状況なので、タイに初めて来た日本人がいきなり運転するのは難しく、また、運転中も顧客からガンガン電話が掛かってくるので正直電話を受けながら運転するのは難しい。 それに事故が起こった場合は、タイでは警察も外人が悪い、とタイ人の味方をするケースが多いのでドライブレコーダーを付けて事故の状況を説明しないと行けないし、また、 そもそも警察も英語は使えないのでタイ語でやりとりしないと行けない。また、事故が起こった場合は、すぐさま、保険会社に電話をしてやりとりが必要だが、それには1時間もかかってしまう。 もし、運転手が居れば、後は運転手に任せてタクシーでも別の車を会社から出してもらってそれで移動するなどの方法も取れるが自分で運転しているとそうはいかない。だからこそ、 運転手を利用しているのだ。だが、だからと言って運転手に命を預けられるかに関しては、その運転手の性格など見極めてご自身で判断願いたい。人によってはドライバーとしてのプロ 意識は低い運転手も多分に居るので。また、後部座席に置いてもシートベルトをつける事をオススメしたい。タイでは特に法律で義務付けられている訳ではないが、事故れば即死もありえるので。

車での移動時間に関して

タイでは車で移動する事が多いと書いたが、移動時間に関してはこれがなかなか読めず、朝、自宅を出る時間が10分ズレただけで、30分遅れたりと言った事が多分にある。 また、高速道路上の事故は悲惨で、すぐに大渋滞に陥ってしまい、進む事も、高速を降りる事もままならなくなり、無為に時間を失ってしまう。

また、夕方は朝方より更に酷くて、通常1時間の距離であれば、1時間半はかかってしまう。それに、雨が降ったり、給料日後だったり、金曜日だったりすると渋滞は更にひどくなり、 2時間かかったり下手をすると3時間掛かってしまう。
都内であれば、車を運転手に任せてモノレールや地下鉄に乗り換えるなど方法があるが、工場からバンコクに戻るなどの場合は、渋滞を抜けるのを待つ以外に方法がないので正直どうにもならない。 タイは自動車の台数に比して、道路が圧倒的に不足しているのだ。
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