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近隣国の現状 - インドネシア ①

ASEAN近隣国の現状
インドネシアの製造業の現状 「絶望的なインフラの整備状況」
最終更新日 : 2014年02月
今回は、インドネシアの製造業の現状をお伝えしたい。と、言っても2013年12月が前回のインドネシア出張であったので、既に半年前の情報になってしまっている事をお断りしたい。 インドネシアは、人口2億3000万人、国土は東西に5000kmもあり無数の島々に寄って構成される共和国である。産業は、ASEAN諸国の中では、 タイについで多い自動車生産台数で120万台を超えている(タイは250万台)。更に、人口が非常に多い事も相まって、更に多くの伸び代が期待出来る事から注目が集まっている。

さて、インドネシアを実際に見てきた感想であるが、実は、筆者は2013年は8回インドネシアに出張し、それぞれ1週間ほど現地に滞在して、主に製造業の企業さんに対しての営業活動や、 現地の拠点立ち上げの為に、コンサル、人材紹介、そして、展示会などに足を運んだのだが、非常に有望な市場である事は疑いようも無いが、それに反して悲惨なのがインフラである。 普段はタイに住んでいる為、多少の渋滞は致し方ない、と思っているのだが、そのタイ在住者ですらウンザリさせられる渋滞。

例えば、バンコクからアマタナコンの工業団地までは57kmで大体1時間であるが、大体同じ距離(55km)のジャカルタからKIICの工業団地まで1時間半掛かる。 30分程度であれば、大きな違いはないと言えるが、問題は帰路である。チカンペックの高速道路が東に伸びる形でKIICに繋がっているが、KIICからジャカルタに戻るにあたっては、途中で、 デルタシリコン、ジャバベカ、EJIP、MM2100などの工業団地からの帰宅者が高速道路に合流し、17時頃から酷くなる。(因みに、どうしてもジャカルタに早く戻りたい場合はKIICを 16時に出るとほぼほぼ予定通りに戻れる。)どれほど酷いかと言うと、行きに1時間半掛かっていたが、帰りは2時間半は掛かり、雨などが振るとそれこそ4時間掛かる事もある。 実際に4時間を体験するとかなりかなり辛いものがある。寝て起きて、地図を見ると、ほとんど進んでおらず、絶望させられる。また、スマートフォンが最近は流行ってるが、 スマートフォンを使って時間を潰そうにもそんな時にはアクセスが集中して、まともにサイトが見られず、逆に新聞か雑誌でも読んでいた方が良いくらいである。
こうした通勤時間の問題だけでなく、当然、物流にも大きな影響が出るのは必然で、阪急阪神エクスプレスの担当者に話を伺うとその担当者さんは、以前タイにも駐在していた事があるが、 タイではトラックが4往復出来たのがインドネシアでは1往復しか出来ず商売にならない、とこぼしていた。では、何故、インドネシアに進出をされたのですか? と伺うと、どうしてもASEAN諸国のネットワークがある事で物流業が出来るとの事で、インフラ事情には目を瞑って進出したとの事。確かにそう言った事情であれば、進出も頷けるが、 高速道路を見る限りでは、高架にして渋滞改善を図る事もなく、平行して高速を作ったりする事もなく、インフラの改善は遅々として進まない。他にも、散発的な停電、ジャカルタ市内の洪水、 インターネットなどの通信状況もあまり良いとは言えず、そう言った点に注意が必要である。只、インフラ整備が遅いと言う面ではベトナムも負けず劣らず、遅く、空港や、港、 高速道路の整備も殆ど進んでいない。

インフラ開発の速度の図式 タイ >>> インドネシア = ベトナム

インフラに関しては、インドネシアに進出するのであれば、
それをよく考えてからの進出をオススメしたい。